石巻競馬関連資料集
 └新聞記事:大正10年(1921年)

「石卷競馬大會(第一日)」(『河北新報』9月18日)

仙臺産馬畜産組合主催の秋季競馬大會は十七日より牡鹿郡蛇田村内の石の卷競馬塲に於て擧行されたり同競馬會に就ては例年の如く之が盛會を期すべく石の卷競馬會員一同後援準備に奔走し會塲内外の設備遺憾なく整へたり當日は折柄近來無比なる絶好の秋日和とて早朝より打揚煙花を会圖に各方面より蝟集するもの引も切らず馬塲の周圍は忽ち十重二十重の人垣を以て埋まるの盛況をみたり今回の出塲馬匹は合計三十三頭にして前年に比し五六頭の増加を見その中本縣内産馬二十七頭内新馬十七頭あり定刻午前十時第一競馬より回を重ね前後六回競走の都度應援旺にして蛇田原頭を震撼し壯絶なる光景を演出せり第三回競馬に於てウラカゼ、スギノの兩騎手何れも落馬したれど軽傷にて爾後の競馬に出塲支障なく第一日は斯くて盛會裡に午後三時半終了したり
   (石卷特置員電話)
 ▲第一競馬 本縣産新馬競走(距離一哩)第一着ガバール(産地鬼首)馬主井上義雄第二着ガバール(同鬼首 馬主高橋正七第三着フーサン(大衡村)佐々木佐治郎▲第二競馬 本縣産各馬競走(距離一哩)第一着第三(米山産地温泉村)馬主加藤卯吉第二着ラツキスター(同小野田村)佐々木榮四郎 第三着さんさ勝同新田□□▲第三競走 内國産各馬競走(距離一哩二分一)第一着飛龍(産地眞山村)馬主佐々木正助第二着幸騎(鬼首村)木村留三郎第三着初瀬(青森縣 岩淵真平▲第四競馬 本縣産新馬競走(距離四哩三分)第一着がザール(産地鬼首村)馬主井上義雄 第二着ギラントノ二號(南郷村)三浦一美第三着ヒフクレーフ(色麻村)黒須武▲第五競馬 本縣産各馬競走(距離一哩)第一着ラツキスター(小野田村 佐々木榮四郎第二着幸騎(温泉村)木村留三郎第三着福來(本縣産)遠藤一郎 ▲第六競馬 新馬競走(距離四分の三)第一着第二ガバール(産地温泉村)馬主高橋正治第二着宮高岡本亀治第三着ギヤラントの二號南郷村三浦一美