石巻競馬関連資料集
 └新聞記事:昭和33年(1958年)

「赤字續きの石卷競馬は 四月から廃止の意向」(『石卷新聞』2月7日)

石巻市当局では五日明年度市営競馬の継続開催を見合せる方針をきめ、七日午後二時から市仮議事堂で開く市営競馬運営委員会で山内市長から「明年度以降の開催はとりやめにしたい」との市の当局の態度を表明、委員会の意見を求めることになつた。これは過去数回にわたつて開催した市営競馬が単に市の事務を繁雑にするばかりで主管課の農林課では競馬のあるごとに長期間本職の指導事務をなげなければならない状態で農業団体から強い不満が出ていた。とくに昨年秋の競馬では四十余万円の赤字を生む結果となり、その埋合せも協力団体との話合いがつかぬまま現在に至つているなどの事情を検討して明年度以降の継続開催をとりやめるとの態度を決定したものである。なお明年度は石巻市の当番で東北六県市営競馬協議会が開催される予定だが、これまた市から十六万円程度の出費を予想されている関係上、七日の市営競馬運営委員会がどのような態度に出るかは注目される。

「競馬廃止の当局意向も ついにウヤムヤ 意見対立した昨日の競馬運委会」(『石卷新聞』2月9日)

(既報)明年度市営競馬の廃止方針をきめた石巻市当局では七日午後二時半から開いた市営競馬運営委員会にこの旨を説明したが、各委員は委員会の召集通知状に記載された「競馬廃止について」は「存廃について」の誤りではないかと冒頭から当局側の意向を激しく攻めるなどかなり紛糾した場面をみせた。まず山内市長のあいさつに次ぎ説明に立つた佐藤農林課長は過去七年間の開催実績とニラみ合せて首脳部と検討した結果、やはり廃止することがのぞましいとの結論に達したと述べたが、畠山委員は「きようの議題が廃止についてとは意外だつた。協力団体としては市に実害を与えないとの態度でほん走中なのでこれは市の一方的態度である。こう方針をきめたのは総務、農林両課長の合議によるものと思うが、甚だ遺憾な措置だと思う。今まで協力してきた関係団体の誠意をふみにじることになる」と白紙にかえして存廃を協議するよう強く要望した。このあと廃止方針をきめた山内市長がその後「実害がなければやつてもよいサ」とある委員に語つたことが問題となり、市長の本当の意志はどうなのかなど質問が出たが、山内市長にかわつて立つた窪田総務課長は
 農林課長の説明とおりだ。昨年の競馬では四十二万五千円の赤字を出したが、協力団体がどの程度協力負担してくれるのかきいていない。財政再建下では一般会計から特別会計への資金繰入れ(赤字)などは厳重に監督されているし、自治庁へこういう事業会計をもつて行つても強く押えられる。あくまでも競馬は「地方公共団体の財政に寄与することを目的としている」のでこれ以上の赤字を出すことは避けるべきだとの意見に一致したものだ。
と答えた。結局当局のあくまでも廃止すべきだという方針に対して委員会の空気は存続の線を強く押して対立する形となつたが、矢おもてに立つた佐藤農林課長はガンとしてゆずらず「それほどまでにヤレというのなら将来協力団体が赤字について一さい責任をもつて貰いたい」と強気に出ればこんどは協力団体に関係する委員が「昨年の赤字四十二万余円のうち実質赤字二十七万円を協力負担すればよいことになつていたはず、それが今になつて四十二万円を丸マル負担しろでは話が違う」とカンカンになる一幕もあつた。委員の一人として出席した沼倉馬商組合長はいつはてるともしれない論議のうちに「赤字補てんで当組合がヤリ玉に上つたが、私はきようは委員の資格で出席しているので、一両日中に市当局の意向を組合役員会にはかり趣旨にそうよう努力したい」と発言、当局側の廃止方針態度と委員会の存続強行の空気が真向対立したまま同四時半散会、今後の成行が注目されることになつた。なお競馬開始のさる昭和二十六年から昨年まで七カ年間の開催実績は次のとおり(単位円、収支差引決算額)
 二十六年(黒字 二三、三八五)
 二十七年(同  一九、八二一)
 二十八年(同 一五二、五九六)
 二十九年(赤字三八九、五三九)
 三十 年(同 三二五、一二九)
 三十一年(黒字 二六、一五五)
 三十二年(赤字四二五、九八五)
 計(黒字二二一、九四七 赤字一、一四〇、六五三)

「競馬赤字の全額負擔未定」(『石卷新聞』2月22日)

昨年秋の二回で合計四十二万五千円の赤字を出した石巻市営競馬のアナ埋めは明年度の継続開催とにらみ合せて市民の関心を集めているが、市当局では協力団体である馬商組合の出方を待つて再度市営競馬運営委員会に図る方針である。過般の委員会では活発な論戦の末「馬商組合が四十二万円を負担してくれるなら……」という空気のうちに散会したが、その後沼倉組合長から市農林課に「全額を負担することに私としては異議はないが、組合役員中でまだ意向をきいていない人も一、二あるのでもう少し待つてくれ」と電話連絡があつたままになつているので予定どおり二十六日に運営委員会を召集できるかどうかまだハツキリしない模様である。

「赤字競馬のアナ埋め 組合負擔の話合いがまとまる」(『石卷新聞』2月27日)

昨年秋開催の石巻市営競馬で生じた赤字四十二万円をめぐる市当局と協力団体である石巻馬商組合、競馬会とのアナ埋め交渉は明年度続継開催か否かの条件とからんで成行を注目されていたが、二十五日石巻競馬会の畠山、堀村両市議と沼倉馬商組合長が佐藤市農林課長を訪問、赤字アナ埋めの負担額を中心に協議した。この結果、市としては地財法適用下の市営競馬が赤字を生み、一般会計からこの四十二万円を繰入れ補填することは自治庁が認めないことは明らかであり、さらに明年度継続を前提とすればなおさらのことなので協力団体側の申入れどおり四十二万円のうち、施設備品購入分十五万円をのぞく実質赤字二十七万円だけを馬商組合と競馬会に負担してもらい、帳簿上の赤字十五万円は一般会計からの繰入れなしに競馬会計の内部操作で措置することに話をきめた。このため市では来月三日午後一時から議会会議室に競馬運営委員会を招集して各委員の意見をきいたのち、明年度継続開催も含めて最終的な態度を決定する。

「競馬赤字四十二万円のうち 27万円は後援団体で負擔 今年も開催に意見一致」(『石卷新聞』3月6日)

昨年秋の二回開催で生じた赤字四十二万円処理と明年度継続開催問題を協議する石巻市営競馬運営委員会は四日午後二時から議会委員会室で開いた結果、赤字のほうは四十二万円のうち、十五万円を競馬場備品などに投じているのでこの分は競馬会計内で処理し、また残る実質赤字二十七万円は協力団体の石巻馬商組合、同競馬会が負担することを条件に明年度以降も継続開催すべきだとの意見に一致、この旨を山内市長に答申した。この日市当局からは佐藤農林課長が病気欠勤のため窪田総務課長、小野寺農林課長補佐が出席、まず窪田課長から「赤字四十二万円のうち、十五万円分は競馬場備品などの形で残つているので、この分を馬商組合に買上げて貰うことにして予算措置すれば問題ない。また市当局では明年度以降も継続開催したい方針だ」と述べたが、青柳委員は明年度開催でもし赤字を生じた場合も協力団体が引受けてくれるのかと市当局に団体側との話合い内容について質した。委員として出席した沼倉馬商組合長は
 もし継続開催となればわれわれも小委員会を設けて多少執行の面に入り、そしてムダな経費を除けば黒字になる。執行面へのタツチはむろん三者協議の意味だが、それでも赤字が出た場合は負担する
と協力団体側の意思を明らかにした、このあと競馬は地方自治体の主催でなければ認可にならないのでこの点疑義を生じるおそれがないかとの質問も出た。しかし協力団体が執行面に入ることは専門委員会の形をとれば別に問題はないとの市当局回答から各委員とも諒承、次いで石巻競馬会が市営競馬場を営林署から借上げて市にまた貸しの形式をとり、一回開催するごとに六万円ずつの使用料を徴収していることは馬券売上げ成績のいかんを問わないことがらだけに協力の意味をなさないのではないかなど、かなりの紛糾をみせた。窪田総務課長が明年度開催で黒字になつた場合は次年度へ繰越して将来のため蓄積したいと述べたあと、渡辺委員は
 競馬会が競馬場はわれわれが営林署から借りたのだからといつて市から一回の開催ごとに六万円ずつの使用料をとることは、その考え方からしても協力団体として大義名分がたたないのじやないか。
と突いたため、競馬会の吉田(忠)畠山両委員が
 競馬会は二十四人の会員で百五十万円の株を募集し、営林署への借上げ料などのほか現在まで百二十万円をかけている。渡辺委員のいうとおりにすれば今までの出費はいったいどうなるのかと会員間で問題になつてくる。保険料も借上げ料も競馬会が市に迷惑かけずに身銭を切つているが、これを市に無償でとり上げられるようになるとすれば心外だ。
と応酬スツタモンダの一幕をみせた。結局渡辺委員らは市が主催していればこそ競馬場やその施設も役立つのだと理攻めで競馬会側委員を押しまくつたが、別に結論は出さず、明年度継続開催に意見が一致、同二時五十五分散会した。なおこのため石巻市営競馬は四月から八月までの間に二回開催する予定である。

「専門委員会を設置 市營競馬の運營を強化」(『石卷新聞』3月8日)

(既報)明年度も市営競馬を継続するとの方針をきめた石巻市ではさる四日の市営競馬運営委員会の答申に従つて七日市営競馬調査常設専門委員九氏を委嘱発令した。この専門委員会は今後市長の諮問機関として運営委員会同様に活動することになるが、運営委員会よりは専門的な立場から予算執行の面でも助言し、開催期日や予算内容にもタツチしてくることになるので市営競馬開催に当つての実際権限はこの専門委員会が一手ににぎることになるものとみられ今後の活動が注目されることとなつた。なお第一回委員会は八日午前十時から召集するが委員の顔ぶれは次のとおり
 及川喜一、渡辺喜久雄、木下正次(以上市議会代表)畠山勝雄、堀村弘、吉田忠五郎(同競馬会同)沼倉勝治、熊谷武志、高橋寿三郎(同家畜商組合同)

「市營競馬の赤字補充 正式に覚書を交換」(『石卷新聞』3月11日)

(既報)市長の諮問機関として新たに発足した石巻市営競馬調査常設専門委員会は八日午前十時半から初会合を開き、明年度以降の継続開催で打合せた結果、将来赤字を生じた場合は協力団体の石巻馬商組合と石巻競馬会がこれを負担するとの正式覚書を交換のうえ契約した。なおことしの第一回は四月二十日かから三日間でなか四日間休み、二十七日から二十九日までの前後六日間。また第二回は七月二十七日から三日間で同じくなか三日間休み、八月二日から三日間開催するにそれぞれ決定、馬券売上げ目標は一回六百万円で計一千二百万円を見込んでいるが関係議案は今月末召集の臨時市議会に提案する。

「馬劵賣上は一千四百万円 來月からの第一回競馬の見込み」(『石卷新聞』3月22日)

ことしの第一回石巻市営競馬は来る四月二十日から同二十九日までのなか四日間を休み、前後六日間開催することにきまつたので市当局では二十七日召集の本年第一回臨時議会に七月末の二回開催分も含めた競馬特別会計予算総額一千四百九十八万九千六百円を提案、議決を得て早速準備に着手する。予算内訳はまず歳入は馬券売上げの一千四百八十万円が大半を占めているが、歳出では払戻金が大きく一千百十万円でその他競馬場借上料、賞金、諸手当、広告宣伝費、人件費などで執行に際しては絶対黒字確保の実行予算を四月早々の専門委員会で審議のうえ万全を期す方針である。なお東北地方の春競馬としては石巻が一番早く、引続き仙台で開催する予定なので出馬勧誘は比較的楽観視され、県内外からの参加出場百二十頭を目論んでいる。とくに県外からの申込みが多くなる見込みとあり、次期市長選挙を目前に文字どおり拍車をかけることとはなつた。

「石卷競馬は予算面で 三十三万円を節約」(『石卷新聞』4月4日)

来る二十日から開く本年第一回石巻市営競馬の実行予算を審議する競馬調査常設専門委員会は二日午後一時半から市役所で開き、市当局提案の第一回分の馬券売上げ見込み額七百十二万円を主体に歳出面を検討した。出席委員は三宅、木下、堀村、畠山、吉田(忠)沼倉、熊谷の七氏で、市側から佐藤農林課長、太田同農務係長らが出席、諸経費切詰め審議を行つた結果、競馬場走路、建物営繕費などで十二万五千円の減額をはじめ、専門委員費用弁償二万四千円も委員側の辞退協力申出で減じ、結局歳出総額で三十三万円を節減した。市当局が前後六日間の開催で馬券売上げ七百十二万円を見込んだのは過般家畜商組合へ払下げた備品の買戻し十五万円、強風で倒れた接待所など二棟修理十六万五千円合計三十一万五千円の出血を余儀なくされたためだが建物修理は揚武公園の土木課工員詰所を移転して間に合せるなど、極力諸経費の支出をおさえることにした。したがつて第一回競馬は一日平均九十万円、六日間合計五百五十万円程度の馬券売上げがあればどうやら採算可能の見とおしとなつたので農林課では家畜商組合と専門委員会の協力指示できゆうくつな予算ながら全を力集中することとし、早速準備を開始した。

「今日未明市營競馬場の 馬劵賣場など全燒 アベツクの火の不始末か」(『石卷新聞』4月9日)

八日未明、石巻市ヒバリ野海岸の市営競馬場で火事騒ぎがあり馬券発売所、清算所、事務室を含む主要建物一棟を全焼した。春の市営競馬開幕を間近かにひかえているときだけに、市当局は緊急競馬運営委員会を召集して善後策を協議した。

八日午前零時半ころ石巻市営競馬馬券発売所北側入口付近から出火、折からの季節風にあおられ火の手はみるみるひろがり、消防車七台が駈けつけたころには建物全部が猛火に包まれほとんど手のほどこしようもないまま馬券発売所、同清算所、計算所、二階委員長室など木造一部二階建一棟六十四坪を全焼して午前一時十五分ころ鎮火した。風下の発馬装置、二階建審判席も危険にさらされたが、耐火施設のためところどころコゲたのみで、馬場の芝草が広範囲に燃えた。石巻署は原因を調べているが燃えた建物は破損がひどく自由に内部に出入りできる関係から、浮浪者のタキ火の不始末か、あるいはアベツクのタバコの吸ガラとみられる。とくに同海岸一帯はアベツクの散歩場所として有名で、いまのところアベツク説が有力である。なお損害は百万円。当時、石巻市内は火災警報発令中だつた
【写真】全焼した競馬場

「老朽建物で 火足が早かつた」
○…競馬場の主要施設炎上に、市内の競馬フアンは全くがつかり。二十日からの春競馬開幕もあやぶまれると燃えさがる火の手を眺めていた。同競馬場は昭和二十六年春に建築され、老朽化し、材料自体も乾き切つていたため、火の手があがれば全焼のウキ目は免がれなかつたのも当然。
○…いつもは不寝番も宿直もおかず、しかも市営住宅街からも離れているので発見が遅れ、消防署への第一報は午前零時四十四分東北パ石巻工場からの電話連絡、次いで一分後に直線コースにして一キロも離れた湊南町仲仕組合から通報があり、消防車の出動となつた
○…一番早く現場へ到着したのはパルプ消防隊で早速放水を開始したが、火勢の最盛期。あれよ、あれよ、という間に火焔は屋根を走り、棟が焼け落ちる寸前で、消し止めるすべもなかつた。消防車の出動で市営住宅街の人々ははじめて火事を知り寝巻姿で外へ飛び出す風景もあつた。

「20日からの競馬は延期 燒けた競馬場の復興當分不可能」
石巻市営競馬場の建物焼失に伴ない競馬運営委員会と同調査常設専門委員会は八日午前十一時から市役所会議室で緊急合同委員会を開き予定どおり本年度第一回競馬を来る廿日から開催するか否かを協議した結果、原則的には年二回開催するが、しかし今回の火災原因がハツキリしないうちは火災保険金(百万円)がいくら貰えるかわからない。また建物をすぐ再建するにも財源がないので第一回競馬は無期延期にするとの意見に一致改めて再建を協議する会合をもつことに決つたなお市ではこの第一回競馬に備え、すでに横断幕、ポスター、馬券、アルバイト使用、備品購入など約二十三万円を注ぎ込んでいる。

「競馬會社の所有建物」
石巻市営競馬場の施設はさる二十六年整備され石巻競馬施設株式会社(社長亀山六三郎氏)の所有に属しているが、こんど焼失した馬券売場は全施設の総工費百三十万円のうち八十万円を投じて建築した主要施設で、検量所、下見所、審判席などは類焼を免れたが馬券売場や清算所がなくてはとても競馬を開催できないと市農林課では語つている。この施設を石巻競馬施設会社では競馬開催一回につき使用料六万円の契約で市に貸していた。競馬会社は同施設の管理のため管理人一人を委嘱していたが施設付近は堤防外なので管理人住宅の建築が許可されず、このため馬券売場などはアベツクの休憩?場所とされ内部でタキ火するものが多かつたという。

(近火見舞御礼)(『石卷新聞』4月9日)

本暁一時頃石巻市競馬施設株式会社より借上げ中の雲雀野海岸市営競馬場より出火の際は、早速駈付消化に御尽力を賜り且御見舞を頂き、厚く御礼申上げます。
お蔭様で類焼もなかつたことは不幸中の幸とは申せ、市民各位に対し深く御詫び申上げます。
尚来る四月二十日より開催予定の市営競馬は期日延期いたします。
昭和三十三年四月八日
石卷市
石卷市競馬施設株式會社
代表亀山六三郎

「競馬の延期で バイト取消し」(『石卷新聞』4月10日)

八日未明石巻市営ヒバリ野競馬場の馬券売場が全焼したため、二十日から開幕の競馬は無期延期となつたが、同期間中馬券売りや場内整理係で市農林課が石巻職安所へ求人申込みしていた九十人のバイトを同日午後取消した。職安所へは同日までに女子の馬券売子二十人、男子の場内整理係十人、合計三十人がバイトを希望して出頭し十日の選考試験をうけるよう同所からあつ旋され待つていたが、こんどの火災でバイト口も御破算となり、応募者をガツカリさせた。

「北上抄」(『石卷新聞』4月10日)

スピードと関係の深い競馬場の火事だけに、火のまわりも早かつた▼石巻の雲雀野海岸、堤防の際に一陣の火柱舞い立つたとみる、たちまち真黒な夜と磯辺の香りが戻つてきた。付近の人たちも翌朝ビツクリした表情、ボウフ拾いにきた坊やたちも目玉を丸くして焼け跡をのぞき込む。早朝の浜辺は風も肌にしみるようで、重く冷めたい。現場保存のお巡りさんもうすら寒そう▼とにかく馬券売場の焼失で、二十日からの市営競馬もできなくなつた。主催者側の市ではすでに二十三万円がトコを投じて、前宣伝を始めている。せつかく作つた宣伝ポスターも、あわてて沿線各駅から取りはづす始末。バイト稼ぎをアテにしていた若い人たちにも心ない火魔のイタズラではあつた▼石巻市営競馬も、ご難続きのようである。毎回ハカバカしくない成績に加えてこんどの痛手。こんどの火災が気息エンエンの石巻市営競馬にトドメをさした…とズバリいう人もいるが、その本質論はまず措いて、心配なのはこうした公共ないし準公共建物の管理である▼焼け失せた馬券売場にはむろんカギがかかつていたが名のみで、浜に面した方には大きな穴があつて、ほとんど自由に出入りできたという。競馬場の施設だから大穴があいていたというシヤレか▼管理人はいたがかなり遠くに住んでおり、常時見回りもならず。そこでアベツク族の憩いの場所と化し、夜釣りの人たちが顔をソムけるほどの眺めが、この競馬施設で常に演じられていたという。ソレとコレは別問題だが、とにかくこうした種類の建築物は、十分に管理されているかどうか、関係の人々は念押しの見回りや確認が必要であろう▼純然たる市有建物ではないが、こんどの火事だつて市に関係がある。おハライが必要だ、などと軽口叩いて現場から戻ると、こんどはウス気味悪い地震ときた。地震カミナリ、火事オヤジ。ほんとの春を迎えるのに、苦難の多いことよ

「競馬場火災の 原因を追及」(『石卷新聞』4月10日)

(昨報)石巻署は石巻市ヒバリ野海岸にある市営競馬場の火災原因を調査中だが、九日朝アベツクの火の不始末か不浪者の焚火による失火と認め裏付捜査をいそいでいる。これは同馬券売場は
 (1)内部に電気配線があるが、休場中は外部で電気を切つている(2)放火の形跡は認めがたい(3)内部にムシロなど燃えやすいものがあり、外部から出入りが自由だ(4)アベツクが遊んだ形跡あり
などからである。

「市営競馬は 七・八月に各一回」(『石卷新聞』4月23日)

石巻競馬会と石巻馬商組合の連合総会は二十日午後一時から市内横町畠山勝雄市議宅で開き、市営競馬開催を協議した結果、過般の火災で焼失した競馬場施設建物は火災保険金約百万円の受領見とおしから再建を幹部一任と決定し、六月中に完成することにした。このため延期中の市営競馬は七、八月に各一回ずつ開催できる見とおしがついた。

「市営競馬開場式」(『石卷新聞』7月23日)

石巻市営競馬の開場式は二十六日午前九時からヒバリ野競馬場投票所前広場で挙行する

「競馬バイト93人」
石巻市では二十六日から開幕する市営競馬の事務アルバイトを十九日締切つた結果、男十六、女七十七の計九十三名を採用することにした。予定人員どおり石巻職安所に押えて貰つたものだが学校生徒で約半分を占めており、集団では家政高生の三十名がトツプ。

「高潮のため五十戸避難 競馬場は水びたし」(『石卷新聞』7月25日)

石巻市ヒバリ野、長浜両海岸は二十三日夕刻から台風の影響をうけ高さ三メートルの高潮が打ち寄せた。(中略)また、ヒバリ野海岸の市営競馬場にも浸水、馬券売場施設など一帯が水びたしとなつた。

「競馬は延期」
(別項)石卷市営競馬場が水浸しになつたので運営委員会はきよう川開初日の二十六日を延期し二十八、二十九、三十の前半三日間と八月二、三、四の後半三日間挙行に変更した。

「今日の競馬 中止となる」(『石卷新聞』7月29日)

きよう開幕予定の石巻市営競馬は雨による競馬場の水びたしからついにとりやめとなつたが、明二十九日以降の開催をどうするかで後援団体の馬商組合と馬主、騎手代表が話合い、引続き午後二時ころから競馬運営委員会を開き正式決定する。もし今回を全面的に中止するとなれば今までの県内外馬九十頭の諸経費やアルバイトの報酬などザツと三、四十万円は赤字になり、一般会計からの繰入れも予想されるので関係者は頭の痛い表情である。

「競馬また延期 八月一日から開催」(『石卷新聞』7月30日)

石巻市営競馬は昨日の運営委員会で、再延期に意見が一致し、来る八月一、二、三の前半三日間と五、六、七の後半三日間開催と決定した。市では天候が回復すれば三十日から宣伝に拍車をかかることにした。

「石巻市営競馬は 明日から開始」(『石卷新聞』8月1日)

雨のため再延期中の石巻市営競馬はいよいよ明日から前後六日間開催することになり、市農林課ではきのうの県内巡回宣伝に引続き、きようは競馬場であわただしい予行演習を行つた。二十九日の川開初日から皮肉みたいにカラリ晴れ上つたお天気で競馬場のコンデシヨンも上々だが、気になるのはなんといつても人出予想。最初の宣伝ポスターも延期、さらに延期と期日をかきかえたりしたので、一般の人達はポスターをみながら「これは一体いつからやるのつシヤ」という有様でどうやら採算はおぼつかない見とおしである。市の話では前後開催六日間で計六百万円の馬券を売上げてもかろうじて赤字を切ぬけ得る程度というから今回はどうしても一日平均百万円以上を売上げたい皮算用だが、川開まつりのあとのガツクリしたところだけにせいぜい一日平均八十万円も売れば……という悲観的な見方のほうが強い。したがつてムリに競馬を強行したあげくもし赤字を生じた場合、その分は市当局と後援団体である石巻馬商組合や競馬会とのとりきめによつて後援団体が全部背負わなければならないので開催の結果いかんが関係者から注目されている。

「初日の観衆二千余 石卷市營競馬きよう開幕」(『石卷新聞』8月2日)

石巻市営競馬は一日午前十時から千葉市長、佐藤農林課長らも列席して開場式を行い、同十一時の速歩二千メートル(十三頭出走)で晴天六日間の幕をあけた。
三日前までは雲雀野の同競馬場は台風の名残りで水びたし、また水沢、上ノ山競馬ともカチ合うので主催者側ではチヨツピリ心配そうだつたが、きよう第一日は午前中から二千余の観衆もおしかけ前人気上乗。六日間で馬券五百五十万円を売上げる目標だが、とくに二、三両日の土・日曜に期待をかけている。

【写真】(左)開場式(右)第一レース開始

「市營競馬の 前半賣上げ」(『石卷新聞』8月5日)

三日の日曜行われた石巻市営競馬三日目の馬券売上高は百二十万六千四百円とはじめて百万円を突破した結果、一日の八十二万二千九百円、二日の八十五万八千八百円と合せ、前半は合計二百八十八万八千百円となつた。なおきのうのアナは第九レース特別平地一千メートルの四千二百四十円。競馬は四日一日だけ休み、明五日から後半三日間の開催となるわけだが、前半の好調な実績からみてあと一日平均九十万円ずつ売れば赤字を免がれるとあつて市では天候にのぞみをつないでいる

「競馬は順調 黒字の模様」(『石卷新聞』8月7日)

石巻市営競馬後半三日間の初日きようは八十八万一千六百円の馬券を売上げた結果、前半三日間と合せて三百七十六万九千七百円となつた。きよう二日目は市長賞レースも行われるなど、観衆の出足もよいのであすもこの調子なら開催六日間を通じて五百五十万円の売上げ予想となり、赤字は免がれるものと関係者は明るい表情をとり戻している。

「一着馬失格で 見物人騒ぐ」(『石卷新聞』8月8日)

石巻市営競馬後半二日目のきのうは馬券売上げ八十九万六千百円で前日同様に順調な成績を上げたがこの日午後四時半からはじまつた第十レースの投票所復旧記念特別速歩二千六百メートル(副賞市長賞)で審判が一着馬の失格を宣したことから観衆が騒ぐという一幕があつた。同レースでは六頭が一せいにスタートし、一着でキングハヤブサ(青森、成田騎手)が入つたが審判は馬足の運び方が規則外として失格を宣し二位に入つたニユーサンピンを一位とし順にくり上げた。ところが観衆はキングハヤブサが失格ならその後に続いてゴールインした馬も当然失格ではないかと騒ぎ出したもの。しかし最終レース終了後、開催副委員長の佐藤市農林課長がマイクで「審判の結果はあくまで正当である」と説明した結果、観衆も納得、事故もなく散会した。

「順調に終つた石卷競馬 赤字は防げる模様」(『石卷新聞』8月9日)

さる一日から前後三日ずつ計六日間開催した石巻市営競馬はきのうでその幕を閉じたが、同日の馬券売上高は百二十一万九千八百円と期間中の最高額を記録、有終の美を飾つた。これで全部の売上高は前半初日(一日)の八十二万二千九百円、二日八十五万八千八百円、三日百二十万六千四百円、後半初日(五日)八十八万千六百円、二日(六日)八十九万六千三百円、最終日(七日)百二十一万九千八百円の合計五百八十八万五千八百円となり、一応赤字を防げる見込がついたので市当局では早速精算に着手した。またきのうの最終日に第九レースで二号馬がスタートする際、足の故障で発送除外となつたため、主催者側ではこの馬に関連する馬券の買戻しを行つたそのときはすでに馬券の発売を締切つたあとだつたので観衆の一部がこの二号馬が除外になるとすべての馬に見込み違いが生じるので再発売しろと主張した結果主催者側でも一応このような場合、法に違反することはないと認めて五分間だけ発売を延長し、おさまりをつけた。なお今回の市営競馬で佐藤市農林課長は次のように語つた。
◇佐藤石巻市農林課長の話−今期開催分だけの収支は一応赤字を防げる見込だ。こんどの競馬は台風十一号の影響から三度も延期したため、悲観的な見方が多かつたが、意外にフアンの人気を集めることができた。これは協力団体の推進力と地方農家が両降りになつた川開当日の買物費用をとつておき、競馬にふりむけたためと思う。大口に買うフアンが少なかつたのは福島競馬とカチ合つたためだが次第にフアンの目が肥えてきたことは否めないので当局も今後整備研究のうえ、トラブルなどの起きないようにしなければなるまい。

「今週の話題『市營競馬』」(『石卷新聞』8月12日)

○…今年夏の石巻市営競馬は七日総売上げ五百八十八万五千円の好成績で無事終了した。開催前、投票所馬券売場全焼、台風十一号による高潮の被害など再三延期ののち、一時は競馬委員会も中止論にかたむき「延期か中止か」でモミにモンだアゲク、ようやく一日開幕にこぎつけたというイワクつきだけあつて、今度の好成績に開催強行論者たちは内心ほつとした表情である。前半、後半とも好天候に恵まれたため、競馬フアンの出足がよかつたのが原因だが、「やれば赤字だ」の印象をなくしたことは大きな収穫だと関係者はニコニコ顔である。
○…今年の市営競馬は春からご難続きだつた。春競馬開催をあと一週間にひかえた四月九日未明、アベツクのタバコの吸ガラが原因で事務所、馬券売場などの施設が全焼して、とうとう春競馬は中止した。止むなく石巻川開祭りの人出をねらつて開幕しようと計画を変更、いろいろの準備もおえ、宣伝カーまで出動させたが、七月二十二日東北地方を襲つた台風十一号のため、ヒバリ野海岸は高潮に見舞れた。競馬場一帯も浸水激しく馬走路はもちろん、せつかく復興した施設も水びたしとなる有様であつた。川開当日は雨で開催できずに延期、結局八月一日から前半三日、後半三日計六日間開催と本ぎまりするまで、さまざまの議論も出たわけだ。この間、川開まつりの開催をあて込み、各地から八十頭あまりの競走馬が集り、練習もできないまま晴れ間を待つ風景もあつた。
○…ところが、八月一日いざふた開けしてみるとフアンの出足は良好で、第一日目の売上げは八十二万円を超え「赤字のときは当組合が負担する」と見得を切つた馬商組合の面々を喜こばせた。これまでの実績では一日平均八十万円の売上げがあれば、なんとか黒字になるので、今度は絶対大丈夫だというわけだ。この期待どおり、二日目は八十五万八千円、日曜日の三日は実に百二十万円という好成績をあげ、結局六日間の合計五百八十八万五千円の売上げとなつた。この間一万円余の大穴も出てフアンをわかせ、また五日目の第十レース二千六百メートルの投票所復興記念速歩レースで一位の「キングハヤブサ」号が規程違反で失格となつたことから、興奮したフアンが投票所を取りまき、一時間半にわたつて騒ぎ、石巻署員が出動する一幕もあつた。だが、全般的には事故もなく盛況のうちに最終回をむかえた。
○…毎回赤字の競馬も今度はどうやら黒字になりそうだ。しかし競馬運営の面でさまざまの反省論が聞れる。また、一部にはせつかく開催する市営競馬だから、もつと工夫をこらし、収入増をはかるべきだの意見もある。中途半端な競馬で赤字を出すよりは、もつと本格的なものに育てあげようというわけだ。市営競馬が一部の業者の利得にならぬよう市繁栄に役立つように大かたの市民は願つている

「市營競馬は今月末に 第二回目を開催」(『石卷新聞』8月12日)

石巻市営競馬運営委員会はきよう午前十時半から市役所で委員会を開き、さきごろの本年第一回競馬開催結果報告と併せて第二回競馬を協議の結果、来る二十四日から三日間を前半として二十七、二十八両日を休み、二十九日から三十一日までの三日間を後半に前後計六日間開催することをきめた。これはさる七日で終了した市営競馬が馬券売上計五百八十八万五千八百円の成績で若干黒字の見とおしがつき、関係者をはげましたことになつたもので、なお第二回開催に今月末をネラつたのは、水沢、上ノ山競馬が終り、仙台競馬ともカチ合いをさけることができること、農閑期で農村方面からの客足が期待されること、土日曜が二回入り宣伝費がはぶけることなどの好条件を見込んだためである。結局柳の下のドジヨウを地でいくわけだが、一方この開催で主管課の市農林課は農林指導事務は一さいタナ上げで農家から苦情が出はじめているという実情も見逃せないので、委員会は「事務に支障を来さないよう措置されたい」旨を強く市当局に申入れた。

「農林省の了解を得たので 第二回競馬本決り」(『石卷新聞』8月17日)

(既報)次期開催まで一カ月間の余裕がなければ原則的に競馬法規則にふれるというので二十四日の本年第二回市営競馬開幕を前にさる十二日上京農林省畜産局競馬監督課に実情を訴えた石巻市の佐藤農林課長、畠山市議は十五日石巻に帰つたが、この上京で農林省当局の了解を得た結果、第二回市営競馬は予定どおり二十四日から前後計六日間の今月一ぱい開催できることになり、関係者をホツとさせた。十三日農林省競馬監督課を訪づれた佐藤課長、畠山市議は「さる七日で終つた第一回競馬に引続き第二回目を二十四日からやれば精算事務などの関係から第一回の終了報告を出すイトマがない。また第二回開催計画の報告提出も第一回目の実績と対象のうえ作成することは不可能である」などの実情を説明した結果、報告はあとでもよいがただし開催に当つては万全を期すようとの注意を受け了解を得たもの。このため市農林課では前回同様男女九十名のアルバイト募集手続きをすませる一方、きよう宣伝ポスターを各方面へ発送、大わらわの準備に入つたが、二十四日からの開催は各地の競馬とカチ合わないため、出場馬も前回の県内外九十六頭を上回る百二十頭が予定されている。なおこんどの競馬には全国公営競馬主催者協議会(東京都神田、競馬会館内)から審判員一名を派遣して貰うことになつた。

「市營競馬の精算では 一万七千円の赤字」(『石卷新聞』8月20日)

石巻市農林課でまとめたさる七日で終つた本年第一回市営競馬の精算によるとこの六日間だけにかぎり五万円の黒字となつたが、新年度当初予算のヤリクリなどからみていくとまだまだ赤字であり、二十四日開幕の第二回目競馬で是が非でも馬券売上げに拍車をかけなければならない成行となつている。第一回開催そのものは黒字だつたのにまだ赤字が続いているというのは四月十六日開催予定で準備を進めていた第一回競馬が競馬場の火事でお流れとなり、さらに川開をあて込んだものの雨で再三の延期を余儀なくされたため、五百八十八万五千八百円という好成績の売上げにもかかわらず準備費用などの諸がかりから結果的には差引一万七千円の赤字となつたものである。このほか三十二年度の競馬特別会計決算で赤字を出してはウマくないというので市所有の設備一式を協力団体の競馬会に売却してその代金十五万円を赤字へそつくり回し帳ジリを合せたが、新年度の四月になるやこの設備を市が再び買戻すというヤリクリをやつているので、この分の十五万円も赤字の延長ともみられるわけであり、まだまだ市営競馬の見とおしは楽観できない状況となつている

「▼競馬のバイト募集」(『石卷新聞』8月21日)

石巻市農林課では二十四日開幕の第二回市営競馬のアルバイト計五十名を石巻職安所を通じて募集中だが、第一回目のときは家政高からドツと四十名の申込みを採用したが、こんどはこれがないため不足を生じたもの。男十名、女四十名で二十二日応募を締切るが、日給は百八十円

(広告)(『石卷新聞』8月24日)


「第二回石卷市營競馬は 明日から六日間」(『石卷新聞』8月24日)

本年第二回石巻市営競馬はいよいよ明日から前後計六日間開催することになり、番組編成や競馬場の整備はすつかり完了した。こんどは第一回よりも二十頭多い百頭が出場、レース開始は午前十時で一日十二レース行うことになつている。なお市では台風十七号の接近を警戒しているが、天候さえよければ一日平均百万円の馬券売上げは確保できるものと期待している

「市営競馬 きよう雨で中止 初日の売上げ約百万圓」(『石卷新聞』8月26日)

第二回石巻市営競馬は二十五日二日目を迎えて朝から雨に見舞われたのできよう一日だけ中止と決め、天候がよければ明二十六日から再開する。
なお二十四日の初日の馬券売上高は午後からの雨にもかかわらず合計九十九万八千八百円という好成績だつた。この日十二レースを無事終了したが、雨のため落馬事故が二件出たもののケガはなく、とくに第十レースでフラワーホースの中島騎手(福島)が落馬後すぐに飛乗り二着に入つて敢斗賞を受けるなどの一コマもあつた。アナは九レース平地連勝の六千二百三十円。

「競馬きようも中止」(『石卷新聞』8月27日)

二十五日に引続き、二十六日の三日目も石巻市営競馬は雨のため中止となつた。あすから開催できるとなれば二十七、二十八日両日の中休みを返上、継続開催の方針である。

「一〇七九・六〇〇円 競馬四日目売上げ」(『石卷新聞』8月31日)

石巻市営競馬四日目の二十九日は大相撲石巻場所も終つた好天下とあつて馬券売上高も百七万九千六百円というノビをみせた。これで四日目の売上げは初日九十九万八千八百円、二日目七十二万八千百円、三日目七十万千四百円と合せ三百五十万七千九百円となつた。なおきようもレースを続行。

「馬券売上 573万余円 第2回市營競馬終る」(『石卷新聞』9月2日)

第二回石巻市営競馬は三十一日の日曜で六日間の幕を閉じたが、同日の馬券売上げ高は百三十八万六千二百円で会期中の記録を作りまた五レース指定速歩二千二百メートルでは一万二千四百八十円のアナが出るなど最終日にふさわしいにぎわいをみせた。これで前後六日間の馬券売上げ合計額は五百七十三万八千百円となり、第一回目開催の実績五百八十八万五千八百円に比べて差引十四万七千七百円の減だがそれでも前回からの繰越赤字は五、六万減る見込みとなつた。今年度に入つてからの競馬特別会計の赤字は備品購入のヤリクリ分十五万円、それに第一回開催にこぎつけるまでの準備諸経費など十六、七万円でソツクリ第二回目に引継がれたわけだが、きのうまでの売上合計五百七十三万八千百円で五、六万円の黒字を生んだ結果、その分だけ赤字が減る勘定となつたもの。なお第二回開催による馬券売上げ高の内訳は次のとおりである。(単位百円)
(初日)九九八、八(二日目)七二八、一(三日目)七〇一、四(四日目)一、〇七九、六(五日目)八四四、〇(最終日)一、三八六、二▼合計五百七十三万八千百円

「赤字なお十万円 石巻市營競馬のアト始末」(『石卷新聞』9月6日)

今年度石巻市営競馬はさる八月三十一日終幕の第二回開催で黒字を生んだものの、今年度当初からの繰越赤字約十七万円を十万円程度に縮めただけで終り、これがソツクリ今年度末決算に持ち込まれることになつた。したがつてこのあと仕末は市と協力団体(競馬会、馬商組合)のとりきめによつて全額協力団体が負担することにはなるが今年度競馬が八月の二回開催で終りとなつてもさらに石巻市が当番で開催する東北六県競馬協議会のお膳立が残されているので、競馬赤字に加えてこの費用約十万円もみなければならず年度末決算では一応モン着のタネになるのではないかとみられている。協力団体側は八月の一、二回開催に当つては競馬場の走路補修はじめ整備一さいを市費にまたずに労力奉仕した結果、工事金額に見積つても相当額の支出を浮かせ、これがしいては表面に現われない黒字を助ける原因ともなつているわけだが、しかし市と団体側のとりきめはあくまでも「競馬特別会計の年度末における赤字は一さい協力団体で負担する」ことになつているので、帳簿面の赤字とは関係ないとみられ、結局今年度当初予算のような赤字繰越しのヤリクリ問題が再び出そうな成行とはなつた。

「赤字十六万余円 八月競馬の精算」(『石卷新聞』9月9日)

石巻市農林課ではさる八月一日から七日までの中六日間開催した第一回市営競馬の精算事務を八日終えたが、それによると馬券売上げなど総収入五百九十八万四百七十五円に、支出は六百十四万八千百七十二円で差引き十六万七千六百三十七円の赤字となつた。しかしこの赤字のうちにはさる四月にヤリクリ予算で買入れた備品代十五万五千六百七円が含まれているので競馬開催そのものの純然たる赤字はこれを差引いた一万二千九十円ということになるなお第二回目分の精算はあと一週間かかる見込み。

「石巻競馬は20万円の赤字」(『石卷新聞』10月16日)

石巻市営競馬運営委員会と同調査専門委員会の合同会議は二十日午後一時から市役所第一会議室で開き今年度第一、第二回競馬開催結果報告を中心に今後の運営を協議する。なお八月中の一、二回を通じての開催成績は年度当初の備品購入費十五万三千円の支出も含め会計面では約二十二万円の赤字になるものとみられている。

「ことしの石卷市營競馬 二十万円の赤字」(『石卷新聞』10月22日)

石巻市営競馬運営委会と同調査専門委会の合同会議は二十日午後一時から市役所会議室で開き、佐藤市農林課長からさる八月中に行つた二回の競馬開催結果を報告したが、これによる九月二十日現在の収支状況は収入総額一千百八十二万六百五十円、支出同一千二百二万四千四百九十三円で差引き赤字二十万三千八百四十三円となつた。この赤字のうちには今年度はじめの備品買上げ代金十五万三千円とさる四月の競馬場施設火災や二回開催実施に際しての再三延期による損失六万円が含まれているが、これらの赤字処理は年度末に取扱うこととし、同日は報告をきくだけにとどめて散会した。

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